#ネコとの過ごし方

太りすぎると何が心配?猫の体重管理のコツとポイント

2022/06/22

ふっくら丸い猫のフォルムはなんとも可愛らしくて癒されます。
上目遣いでおねだりされるとついオヤツをあげてしまう…という方も多いでしょう。
でも、獣医さんに統計をとると、猫の体重は飼い主の自覚以上にオーバーしている傾向にある様子。
大切な猫が太りすぎて健康を損ねないよう、しっかり管理してあげましょう。

 

ペットの肥満は増加傾向
猫を飼うとお世話になるかかりつけの獣医さん。
そんな獣医さんの目で見ても、ここ最近は犬や猫の肥満が増加傾向にあるようです。
体重や餌の量は猫種によって異なり、個体差もあるので一概に言えず難しいのが実情です。
猫の体重が不安な人は獣医師に診断してもらうか、栄養状態の指針になる「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」をチェックしてみましょう。

 

まずはボディ・コンディション・スコア(BCS)のチェックから

成猫してもまるで子猫のように華奢な猫種から、抱っこが困難になるくらいがっしりした猫種まで体格差は様々です。
違う猫種で比べた場合、体高や体長が同じでも標準体重が違うことはよくあります。
このため、太りすぎかどうかは体重だけでなく見た目の肉付きでも判断しなければなりません。

 

こういった栄養状態の指針になっているのが、「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」。
全部で9段階あり、「太りぎみ」が6、それ以上の7~9は明らかな「太りすぎ」と判断されます。

 

簡単にできる判断基準は肋骨です。適正体重でも肋骨は目で見て分かりませんが、触るときちんと肋骨に触れることができる体形です。ところが太りぎみでは肋骨が触ってもフワフワと分かりにくくなり、肥満体形では脂肪のせいで肋骨に触れられなくなってしまいます。

 

真横や真上から見たとき、腰のくびれが分かりにくいのも肥満のサイン。猫は犬に比べてくびれが分かりやすいので、「肥満状態」でもくびれは分かるからと甘く見てしまうことがあります。適正体重の猫は腰のくびれが明らかに視認できる状態ですから、全体的に丸くなってきたら要注意です。ひどくなると後ろから見たとき丸々としてスイカのように見えることもありますよ。

 

太る原因はシンプル!摂取カロリー>消費カロリー


実は猫にとっては、「常にお腹が空いている状態」が理想といわれています。標準量のフードを10秒程度でガツガツと食べるくらいハングリーな状態が、本来の健康とする意見もあるほどです。10秒は言い過ぎにしても、短時間で丸のみのように食べるのは猫にとっては普通。飼い主にはつらいことですが、すぐに食べ終えて「もっと」とねだられても追加を与えないことが最も効果的な肥満予防になります。

 

健康な猫はいくらでも欲しがるのが当たり前なので、あっという間に食べたからといって「足りないかしら?」と追加を与えるとカロリーオーバーになります。たいていの飼い主が理想の量より多めのフードを与えているといわれているのです。

 

完全室内飼いが推奨される猫にとっては、昔に比べて消費カロリーもぐっと少なくなってしまいました。散歩で外を歩き回る犬と違い、猫はすぐに摂取カロリーが消費カロリーをオーバー。飼い主が積極的に介入し、食べ過ぎを予防してあげましょう。

 

太りすぎるとこんなことが!体重増加に伴うリスク

多少太っていた方が可愛い、癒される…ついつい甘やかしてしまいがちな猫。
犬より猫の方が体重をそのままにされがちなのだそうです。
でも、猫は体が小さい分人間よりも体重増加のリスクが高い生き物。
肥満だと様々なリスクがあることを知っておきましょう。

 

太りすぎは寿命を縮める?

猫の体重が標準より太りすぎの場合、ほぼ確実に寿命を縮めることになります。
太った状態で血液を全身に送り出すために心臓は休みなしとなり、さらに脂肪で心臓を圧迫することになります。
循環器系に与えるダメージは大きく、「肥満しなければ猫の寿命は15%伸びる」と言われているほどです。

 

関節から内分泌系まで太りすぎはいいところがない

猫の関節は小さく華奢な作りです。太ってしまうと自分の体重が小さな膝関節に大きな負担をかけてしまいます。
このため、猫は11歳代で40%、12歳代で70%が関節炎といわれているのです。

 

また、肥満は2型糖尿病にかかるリスクを約4倍まで引き上げてしまいます。
太った猫はインスリンというホルモンの働きが鈍るので、肥満は糖尿病の最大のリスクとさえ言われています。

 

前述どおり心臓などの循環器系の他、呼吸器などへの負担も増えます。また、肥満では皮膚病や感染症にかかりやすくなるリスクも上がります。

 

コロコロした猫は可愛いという飼い主さんも多いようですが、体が小さい猫にとって肥満は本当に高リスク。人間の想像以上に負担をかけていることを肝に銘じておきましょう。

 

太りすぎ予防!猫の体重管理で気を付けるポイント

猫には太りやすい時期や生活習慣などがあります。
体重管理は飼い主が主導権を握って行うしかありません。
気を付けるポイントを押さえて、肥満予防を意識的に行いましょう。

 

肥満予防は小さいうちに!

肥満予防を習慣にするため、最適なのが子猫の時期です。子猫のころの食習慣や脂肪細胞の成長は、大きくなったときの肥満傾向を左右するといわれています。

 

体の脂肪細胞は成猫してからは大きくなりませんが、成長期である子猫のうちに餌を与えすぎるとどんどん大きくなります。成長期が終わると脂肪細胞のサイズは固定化。サイズアップもダウンもすることはないため、成長期終了直後に太っていなかった猫は将来の肥満のリスクが小さいといわれています。

 

脂肪細胞を大きくしないためにも、成長期の子猫にフードをあげすぎないように注意しましょう。特に去勢・避妊手術の後は食欲が増します。早い時期に去勢・避妊をした猫は、欲しがるままにフードを与えないように気を付けて下さい。

 

もちろん一日の必要カロリー内でおやつを与えるのは問題ありません。その場合も家族の誰がおやつをあげているのか把握し、家族全員で管理するようにして下さいね。

 

たくさん遊んで飲み水やトイレなど環境を見直す

もし今すでに愛猫の体重が太りすぎという判断なら…猫のダイエットは人以上に難しいと言われています。
それでも健康のために少しずつダイエットに取り組みましょう。

 

飼い主がいるときに食事の時間がくるようなら、フード以外に楽しいことをして気をそらす作戦が有効です。おもちゃでたくさん遊ぶことで体も動かせるため、一石二鳥です。
仕事などで長時間家にいない場合は難しいのですが、フードを置きっぱなしで好きなだけ食べさせるのではなく、適正な量を食事の都度取り出して与えることが大切です。

 

また、フードをダイエット専用のものに切り替えたり、フードの量を減らすことも考えましょう。フードを減らす場合は各メーカーの標準使用量を意識し、極端に減らしすぎないよう気を付けてください。そのかわり、お代わりをねだられても絶対にあげないようにします(飼い主の鉄の意志が試される時です)。

すぐ食べ終えておねだりされるとかわいそうになってしまいますが、前述どおり猫は空腹状態が理想とされています。特に今肥満体形ならフードの一日総量が多かったことは明らかです。

 

水をしっかり飲めるように飲み水の位置を増やしたり、トイレを我慢しないように掃除を徹底するのも有効です。特に猫は水を飲む量が少ない傾向にあります。新鮮な水をいつでも飲めるように配慮し、トイレを清潔にして排泄を我慢しないようにしてあげましょう。

 

まとめ

猫には太りやすい時期や生活習慣などがあります。体重管理は飼い主が主導権を握って行うしかありません。
気を付けるポイントを押さえて、肥満予防を意識的に行いましょう。自宅で簡単に尿検査できるしぐにゃるでは、毎日のトイレチェックで体調変化を飼い主に色でお知らせし、事前に予防対策ができます。

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